セプテンバーと勝手な思い。
ようやく秋めいてきて、朝晩の散歩が楽になりました。日の暮れるのも早くなり、それはそれで物寂しい気持ちになり、なんとも勝手だなぁと思います。日々目紛しいけれど、犬との散歩は四季の変化に気がつくことのできる貴重なものです。早いもので我が家の柴犬も12歳になりました。手術なく、痛みや苦しみがなく可能な限り健康で穏やかに過ごせる一年になりますように。7歳から毎年何かしら目の処置をしてきており、昨年やっといろんな思いを抱えて最後の義眼手術となりました。良くも悪くも義眼というかたちで全てから解放されたように思えます。

人生において、苦しみとともに決断せざるえない節目だったり、どんなに煮え切らなくても踏み切らねばいけない瞬間が時にあると思います。私の場合、そのひとつに犬の手術がありました。どのかたちを選択しようとも私に全てが託される犬の命を含む全て。考える猶予もなく、潔さと覚悟のみ。
自問自答を繰り返しながらあの状況を抜け、結果、今があるわけです。病気を患ってしまったことは仕方ないけれどなんとも言えぬ思い。
遺伝性の病気をなんとか食い止められないものでしょうか。繁殖させないという決断。
今朝いつもご来店くださっていたご愛犬が息を引き取りました。毎日たくさんの愛犬にご来店いただけているのですが、あの子はどうしているかな、と思う瞬間が日々あります。ほぼ必ずと言っていいほど、その日のうちにご来店いただけたりします。これは本当に不思議なことなのですが、そのご家族が足を踏み入れてくださった瞬間に気持ちが通じているのかなと嬉しい気持ちにもなります。今日は抜けるような秋晴れで、その子のことをふと思いました。それから数時間後、飼い主さんが揃っていらしてくださいました。お供えのおやつを選びに。胸がいっぱいになりました。私はその子の飼い主でもなく、たまにお会いするだけだったので多くは語れませんが、もっともっと生きてほしかったなと思いました。懸命に生き切ったのはわかっているんだけどね。ごめんね。勝手だよね。

9月に入り、不本意にも臨時休業となってしまい、ご来店予定だった方にはご迷惑をまたご不便をおかけしたことをお詫び申し上げます。たくさんの方々からお気遣いのお言葉を頂戴し、ありがとうございました。
まだ暑い日が多いものの急激に秋っぽくなり、今年もあっという間に4ヶ月を切りました。早い。言い方は悪いですが、犬との時間が削られていく…という思い。でもゆっくりゆったり楽しく行こうね。
台風が接近していますが、2週に渡る三連休。ぜひご愛犬と一緒に遊びにいらしてください。お待ちしております。