じっとり、ねっとり、しつつも潔く行く。
梅雨入りを目前にして、夏のあの気が狂いそうな暑さを思い出し、また今年も早朝散歩が…はじまるのか、と少し気怠い気持ちになりかけてた頃、トイプードルの平均をかなり下回る低血糖の検査結果が届きました。もう一年以上前から低血糖気味は続いており、11歳という年齢を含めてまぁまぁ、と受け止めてはいました。が、どこかが悪くてこうなっている、という決定打とともに膵臓腫瘍等を疑いが強い、と言われると流石に。薬でどうにかこうにかなるといいけれど。犬を飼っていると覚悟しなければいけないひとつが短すぎる寿命。お別れのときはあっという間だと心から思う。あと数十年生きてくれて構わないのに。

悔いのないように何事もしたい。それはもちろんうまくいかず、言いすぎたり、やるべきことをさぼってしまったり、気が付かないふりしてみたり、日常茶飯事に反省点は尽きません。犬の体調が悪くなったり、歳をとると別れの寂しさとまだまだ元気いてほしいという願いが急激に募り出す。ここ数年は日々最善の形で世話をしている、自信はあるのになぜ!
それでも不思議なもので、もっとちゃんと飼ってあげればよかったなと思っているわけです。かわいいだけで飼いはじめてしまったことにごめんねと今更思う。初めの1〜2年とはいえそれはとてもとても大きい。しつけなんて適当にやっていればどうにかなるだろう、私の犬が病気なんかするわけない、喜んで食べれてくれるならばこれあげてもいいか、死ぬのはもっともっと先だから…と簡単に飼ってしまったのは間違いない。犬は私の元へやってきたときから何も変わっていないのに。後悔をしても何も生み出さないけれど、もっとしっかり!と夜な夜な思いが交錯します。

ここから何だかんだで踏ん張ってくれることをもちろん信じているのだけれど、それとは別の思い。些細なことかもしれないが、イライラしたりしなければよかったなとかをひたすら悔いる。それと同時に私以上にしっかりやってる飼い主さんはいないんだぞとも思う。ここ数年は特に。だからいい、大丈夫、しっかり見送ろうの繰り返し。小さいし、アホですね。
そう、犬を飼うってこういうことなんだとここへきてまた実感しています。私のもとで最期まで安心して思いきり生きてほしい。日々動き回る犬たちが寝てばかりになり、病気をしたり苦しんだり。いいんだよ、それでそのままで、と自分にも犬にもいつでも言えるように。
梅雨入り目前にじっとりとした内容になってしまいました。新しい犬を迎えた方、迎える方。本当に多くてびっくりします。犬は生きています。当たり前のように毎日。だからその犬にとってふさわしい毎日を送らせてあげるのが犬との生活です。
梅雨になると散歩に行かないのは違う。行かない、必要ないと思っている本当の理由は何か。そこに少しでもこちらの都合が含まれていないか。なんですよね。
どうか愛犬との日々を大切に、なによりも誰よりも楽しんでほしいと心から思っています。

散歩はやはり抜けるような青空の下が最高ですが、レインコートを着ての散歩も愛犬と一緒なら楽しいかな。面倒臭いを寄せておいて、そう思えるようになったのはここ数年ですが。
かわいいレインコート入荷いたします。今週末は日頃の感謝も込めてイベントを開催いたします。皆さまとお話できる貴重な機会と思って店頭におりますので、ぜひ遊びにいらしてください。
